ウェスティン都ホテル京都の魅力とは!全館グランドリニューアルオープン
目次
2021年4月6日、ウェスティン都ホテル京都が全館グランドリニューアルオープンしました。
ウェスティン都ホテル京都は、1890年開業と京都でも古い歴史を誇り、今も最も格式高いホテルとして京都人からも愛されています。
このたび、MKタクシーの従業員を対象にした特別内覧会を開催していただきました。
MKタクシー従業員対象の内覧会について
2021年12月7日(火)・8日(水)・9日(木)の3日間、MKタクシーの従業員を対象にしたウェスティン都ホテル京都の内覧会が開催されました。
MKタクシーのドライバーや役員、セールス担当部門、広報担当部門などから、計49名が内覧会に参加しました。
3回目の12月9日(木)には、17名のMKタクシー従業員が参加しました。
内覧会のご案内を担当いただくのは、ウェスティン都ホテル マーケティング課の渡章(わたり あきら)課長です。
ウェスティン都ホテル京都のあゆみ
都ギャラリー
まず、1階ロビーから2階にある都ギャラリーへと移動します。
131年にわたるウェスティン都ホテル京都の歴史について展示されているコーナーです。
ウェスティン都ホテルは、1890年に吉水園という名前で開業しました。
1900年に都ホテルと改称し、外国から訪れる賓客向けのホテルとして施設とサービスを拡充していきました。
戦前より世界各国の賓客が京都を訪れた際には、都ホテルに宿泊するのが通例でした。
2002年にスターウッド・ホテル&リゾートと提携し、ウェスティンブランドを冠したウェスティン都ホテルに改称しました。
2016年にスターウッド・ホテル&リゾートは売却され、今は世界最大のホテルチェーンであるマリオット・インターナショナルの一員となりました。
今も運営は近鉄グループの近鉄・都ホテルズが行っています。
歴史パネルの前には、1936年当時の都ホテルの模型も展示されています。
東山の斜面に沿って立地している都ホテルの形状がよくわかります。
かつては屋上にプールやテニスコートもありました。
すぐ前の三条通には、路面電車も通っています。京阪の京津線です。
展示室
続いて、都ギャラリーの展示室へ。
ウェスティン都ホテルの歴史資料が展示されています。
創業130周年を記念して2020年10月に開設されました。
かつての都ホテルのパンフレットや京都の観光マップをはじめ、都ホテルを訪れた有名人や、都ホテルを舞台にしたできごとに関する資料などが並びます。
将棋のタイトル戦の会場としても頻繁に利用され、1962年に行われた王将戦の大山康晴名人と”ひふみん”こと加藤一二三八段の対局に使われた将棋盤と駒も展示されています。
著名人の写真
本館2階には、写真がずらりと展示されています。
これまでウェスティン都ホテル京都を利用されてきた著名人の写真です。
世界中の政治家をはじめ各界の著名人が並びます。
白黒写真ばかりですが、なかには21世紀の写真もあります。
写真はありませんが、映画撮影のために京都に来られた某ハリウッドスターがプレジデントルームに長期滞在されたこともあるそうです。
このような特別な賓客はプレジデントルームという客室に宿泊されます。
大統領クラスの方が泊まる場合は、随員の人数や警備の都合でフロアが全部貸し切りになるそうです。
今回は見学できませんでしたが、プレジデントルームは一般の方も宿泊可能です。
1泊85万円とのことです。
リニューアルされた洋風客室
エレベーター前からの展望
続いて、客室内の見学のためエレベーターで5階へ移動します。
2階のエレベーター前から外を見ると、偶然にもMK観光バスが到着したところでした。
エレベーターを降りると、窓の外には比叡山まで見渡せる美しい景色が広がり、歓声が起こりました。
思わずスマホでぱしゃり。
ウェスティン都ホテル京都は、東山の北西山腹に位置します。
そのため、北方面と西方面の展望に恵まれています。
場所によって角度や高さが異なるため、様々な美しい景色を楽しむことができます。
高い建物もなく、すっきりと遠くまで見渡せます。
ちょうどこの日は絶好の天気に恵まれ、いつも以上の展望です。
内覧会の1日目と2日目はあいにくの悪天候で、この絶景は見られなかったそうです。
ベーシックな客室
2020年の開業120周年へ向けて、ウェスティン都ホテル京都では全館のリニューアルを進めていました。
2018年から順次リニューアルが始まり、新型コロナの影響もあって予定より1年遅れた2021年4月に全館リニューアルが完成しました。
まずは、ベーシックな洋風客室へ。
今回のリニューアルのコンセプトは「クイーン オブ エレガンス」。
これまでの伝統を受け継ぎ、村野藤吾が得意とした曲線を多用したデザインを採用しています。
見学に訪れたMKドライバーのひとりがテレビの裏側をのぞいてしきりに感心しています。
実は先日、ウェスティン都ホテル京都がテレビで紹介されたのですが、テレビの裏の配線までほこりひとつないくらい掃除を徹底していると紹介されていたそうです。
見えないところまで掃除せよ、とはよく言いますが、ここまでの徹底ぶりはすごいですね。
裏側はうまく撮れなかったので、横からの写真ですが、本当にほこりひとつありませんでした。
ベーシックな客室は1室8万円程度です。
リニューアルの目玉!ジュニアスイート
続いて、ジュニアスイートへと移動します。
2室をぶちぬいて大きな1室としたジュニアスイートは、今回のリニューアルの目玉のひとつです。
広々と快適な部屋です。
新型コロナによってウェスティン都ホテル様も大打撃を受けましたが、2021年は紅葉シーズンからかなり持ち直しており、すでに12月31日はほぼ満室とのことです。
ジュニアスイートは1室13万円程度です。
ジュニアスイートの外には、絶景が広がります。
緑が点在する岡崎・南禅寺エリアから比叡山までが一望できます。
奥の山が比叡山、右の山が送り火の大文字山、左の丘が金戒光明寺や真如堂がある吉田山です。
市内中心部のホテルでは決して味わえない絶景でしょう。
緑あふれる美しい景色です。
続いて、本館から移動して別館の佳水園へと移動します。
ウェスティン都ホテルの本館は、村野藤吾の設計によって1960年に完成しました。
本館は東山の山腹に位置することもあって館内は結構わかりにくい構造になっています。
なぜか本館の7階を出ると地面が現れます。
見学中も何度も「迷子になるのであまり離れないように」という注意が飛びました。
すでに建築から60年経過していますが、仮に建てかえるとなると今の基準では同じ規模では建築できません。
そのために今回のリニューアルでも建て替えではなく内装の全面リニューアルを選択しました。
佳水園(かすいえん)
続いて、ウェスティン都ホテルの顔ともいうべき数奇屋風別館の佳水園へ。
佳水園は2020年7月にリニューアルされました。
佳水園は、本館7階から行きますが、東山の山腹に作られています。
通路の奥には探鳥路が整備されており、山の上には御百稲荷大明神という小さな神社があります。
ちょっとした山道になっており、宿泊者が朝の散歩によく利用されるそうです。
かつては佳水園付近にありましたが、戦後GHQにホテルが接収された際に移転を余儀なくされたそうです。
佳水園庭園
佳水園の中庭には、枯山水の庭園があります。
小川治兵衛の息子である小川白楊(はくよう)が作庭した庭園で、京都市の名勝に指定されている有名な庭園です。
宿泊者しか見られませんが、ウェスティン都ホテル内には父の小川治兵衛による回遊式庭園「葵殿庭園」もあります。
ちょっとややこしいですが、建物の名前が佳水園で、庭園の名前は佳水園庭園です。
先に作られたのは庭のほうで、あとで庭にあわせて数奇屋建築の佳水園が建てられました。
本館と同じく村野藤吾の設計で、1959年の完成です。
佳水園のロビーからも、いろいろな角度から庭園を眺めることができるようになっています。
白砂の中に2つの島がありますが、これはとっくりとおちょこをあらわしています。
ロビーでは、ソファにすわりながら京都に関する書籍を楽しめるライブラリーも設けられています。
佳水園には、文豪・川端康成も頻繁に宿泊しました。
佳水園内には、ノーベル文学賞を受賞したばかりの川端康成による「雨過山如洗」という書が掛けられています。
佳水園の客室
この佳水園の2階が客室になっています。
リニューアルにあたって、2部屋を1部屋にして客室を広げられました。
佳水園の大きな魅力のひとつもやはり展望です。
応接スペースのいすの背もたれがL字型になっている点の注目してください。
向き合った形でも使えますし、窓の外を向いた形でも使えるようになっています。
そしてこの障子を開けると・・・
西方面への展望が広がります。
はるかかなたに見える山は愛宕山です。
その手前には京都市街が広がります。
盆地内のひときわ大きな建物は、ウェスティン都ホテルの好敵手である京都ホテルオークラです。
天井にも注目です。
桟の中にLED照明が埋め込まれているのがわかるでしょうか。
できるだけ元の建築を生かした自然な照明となるように、工夫が凝らされています。
テレビも、壁の障子の内側に置かれています。
場合によってはテレビがあるだけで和風の雰囲気を壊しかねません。
障子を開閉することで、テレビを使うお客様も使わないお客様も違和感なく利用できるように工夫されています。
佳水園の客室は、ウェスティン都ホテルでも唯一の靴を脱いで上がる客室です。
しかし、寝室だけはベッドが採用されています。
お風呂は、リニューアルによって天然温泉が引かれるようになりました。
温度が低いため沸かしなおされてはいますが、この地下から汲み上げられた温泉で「京都けあげ温泉」という名称です。
佳水園の客室は、一泊20~40万円程度です。
今は宿泊者のほとんどが日本人ということもあり、一般の客室は1泊の利用者が多いですが、佳水園に限っては2~3泊連泊される方も多いそうです。
特に何をするでもなく、ゆっくりと滞在されるそうです。
佳水園庭園上の客室
続いて、佳水園を見下ろすことのできる少し高台にある客室へ。
広々とした空間の使い方に贅沢感を覚えます。
リビングから一段下がった脇に、書斎が備え付けられています。
こじんまりとした隠れ家のような雰囲気に惹かれて覗いてみると…
採光の窓から見える東山の景色を切り取ったよう。
景色も空間も独り占めできるスペースです。
ベッドルームの奥にはゆったりと座れるスペースが。
暖かな木目の床、2面とも天井までガラスをはめ込まれた大窓、プライベート空間ならではの解放感と心地よさを全身で感じることができます。
外は散紅葉が美しい時期です。
内覧会の日には、まだ佳水園などの周囲ではあちこちに赤い紅葉が残っていました。
室内にはなんと、水屋があります。
お茶の点前の準備や片付けをしたり、器物を納められるようになっています。
ここまで設備が整っているとは、驚きです。
天然温泉が流れ出る浴室は、檜(ひのき)です。
大きい浴槽でのびのびとお湯を楽しめそう。
1泊だけではもったいないほどの設備です。
しばらく滞在する人が多いというのも納得です。
展望スペース
佳水園を出て、展望スペースへと移動します。
かつてはテニスコートがあったところです。
西川の京都市街方面の大展望が楽しめます。
市街地の真ん中に見える緑は、京都御苑です。
庭園部分には、四季折々の木々が植えられています。
まだ定まったコンセプトによる整備はされていません。
いずれは、ここをガーデンパーティー会場などとして活用する計画があるとのことです。
ますます進化していくウェスティン都ホテルがどうなるか、楽しみです。
レストラン・バー
ドミニク・ブシェ・キョート
再び本館へと戻り、3階のレストラン「ドミニク・ブシェ・キョート」へ
夜間のみ営業のため、お昼は営業していません。
手前はフランス料理の部屋になっています。
個室もありますが、もっとも大きな部屋は二十数名の席があります。
レストランは予約推奨ですが、当日でも利用可能です。
今回の内覧会では、通常は立ち入り禁止のワインセラーも見学させていただきました。
実に300種類のワインが保管されているそうです。
レストランの奥は半個室になった鉄板焼きのスペースです。
ウェスティン都ホテル京都でも特に人気が高いところです。
バー麓座
同じく3階には、バー麓座(ろくざ)があります。
ピアノの生演奏を聞きながら、シャンパンやカクテルをいただくことができます。
たくさんのお酒が並んでいます。
なかには、バー麓座のオリジナルラベルのウイスキーもあります。
ウェスティン都ホテルはふらっと歩ける距離にはお店はありませんが、ホテル内にこんな素敵なバーもあるので、夜も楽しく過ごせます。
オールデイダイニング「洛空」
内覧会の最後は、本館2階のオールデイダイニング「洛空」です。
洛空内にMKタクシー専用のスペースをご用意いただき、ランチビュッフェをいただきました。
普段は食べられないおいしいランチをいただきました。
ありがとうございます。
MKトラベルでは、オールデイダイニング「洛空」 での食事とタクシー送迎をセットにしたツアーを販売しています。
京都府民の方は、府民割を適用することでお支払い実額が5,120円に加えて2,000円のクーポンが発行されます。
実質3,120円でオールデイダイニング「洛空」のおいしいランチを食べられて、タクシー送迎がつくなんてびっくりするくらいお得です。
実際にランチをいただいてみて実感しました。
参加したMKタクシー従業員の声
- 内装の粋な計らい、気遣いに感動した。形は違えど、私たちのお客様へのおもてなしに活かせる部分があった。
- 10年ほどドライバーをしているが、このような内覧会に招かれたのは初めて。
お客様目線で見ることができて、良い経験になった。 - 京都に住んでいると、京都のホテルに宿泊する機会はなかなかない。中まで見られるのは貴重な経験で感動した。
- ウェスティン都ホテル様とさらなるおつきあいができるよう、内覧会で得た知識や経験を生かし、商品の開発や提案を積極的に行っていきたい。
- 一生泊まることのないような部屋に入れて、シンプルに楽しかった。
- 外観と1階ロビーくらいしか知らなかった。上にあんなすばらしい部屋と庭園があるとは知らなかった。
- 常連のお客様のなかに、よくウェスティン都ホテルさまに宿泊される方がいる。
次にご案内するときは、こんなに変わったんですね!と話して送迎する。 - ウェスティン都ホテル様が私たちを招いた理由を考えながら見学した。
コロナ禍が落ち着いたら、外国のお客様に佳水園や佳水園庭園を積極的に案内していきたい。
- まだ泊まったことはないが、ホテルの内部を自分の目でしっかり確認することができた。
今後のお客様との会話を膨らませるネタがたくさんあった。 - 4月に入社したばかりの新卒なのに、参加させてもらえた。
高級ホテルの中がどうなっているのか知らなかったので、良い経験になった。 - いつか自腹で佳水園に泊まれるくらいの人になりたいなあ、という夢ができた。
- 2つの部屋を1つの大きな部屋にしてラグジュアリー化を図っていたことは、MKでも例えばお客様の数が減ったなら単価を上げる努力が必要など、参考にできる部分があった。
おわりに
MKタクシーが創業した1960年当時から、都ホテルといえば京都を代表する最高級ホテルでした。
1970年代には、都ホテルの宴会玄関前にMKタクシーが「都ホテル営業所」を設けていたこともあります。
長年にわたって数ある京都のホテルのなかでも、特に緊密な関係を築いてきました。
今回は内覧会という形で、リニューアルされたウェスティン都ホテルを見学させていただきました。
古い伝統と新しい技術がうまく融合したすばらしいリニューアルとなっています。
見えないところ、気づかないようなところまで徹底して考え抜かれており、驚きがたくさんありました。
京都の観光業界を先頭に立って引っ張るウェスティン都ホテルに負けないよう、MKタクシーもがんばっていきます。