2020年子年に行きたい初詣おすすめスポットは「狛鼠」の大豊神社

観光
2020年子年に行きたい初詣おすすめスポットは「狛鼠」の大豊神社

子(ね)年の2020年の初詣におすすめの神社と言えば、狛鼠(こまねずみ)で有名な大豊神社です。
超レアな狛鼠がある大豊神社は、12年に1度の子年には初詣スポットとして大人気です。
前回の子年である2008年の初詣シーズンには、大豊神社は参拝するのに2時間待ちという大混雑でした。
そんな大豊神社の狛鼠の秘密や、狛鼠だけではないおすすめポイントを紹介します。

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

 

 

大豊神社の狛鼠(こまねずみ)の秘密

 

子年の2008年に狛鼠で大人気だった大豊神社

大豊神社 2008年1月3日 撮影:MKタクシー

大豊神社 2008年1月3日 撮影:MKタクシー

子年だった12年前の2008年のお正月、大豊神社には狛鼠のために初詣の大行列ができました。
例年は初詣シーズンでもそれほど訪れる人は多くはない大豊神社ですが、子年の年ばかりは、何と初詣に2時間待ちという大行列です。
2007年の年末から京都新聞などでも狛鼠について報じられるなど、2008年注目の神社ではありましたが、初詣でここまで混雑するとは想定外でした。

大豊神社 2008年1月3日 撮影:MKタクシー

大豊神社 2008年1月3日 撮影:MKタクシー

大豊神社の初詣行列最後尾は境内に収まりきらず、何と哲学の道の疎水分線にかかる大豊橋の先にまで伸びています。
哲学の道沿いは春や秋は賑わいますが、初詣シーズンは狛鼠の大豊神社を除いて閑散としています。

大豊神社には2019年の年末のうちから、年賀状用に狛鼠の写真を撮りに来る人が集まっているそうです。
子年である2020年の初詣シーズンは、2008年を超える行列ができるのが必至ではないでしょうか。

 

なぜ狛犬ではなく狛鼠なのか

子年の初詣に大豊神社がこれだけ人気を集めるのは、珍しい狛鼠(こまねずみ)が鎮座するからです。
では、いったいなぜ大豊神社では狛犬ではなく狛鼠なのでしょうか。

大豊神社の主祭神は、医薬の神様である少彦名命(スクナビコナノミコト)で、特にネズミとゆかりはありません。
実は、狛鼠が鎮座するのは、大豊神社そのものではありません。
境内末社のひとつである大国社です。
大豊神社本殿の向かって右側に位置します。

なお、境内末社とは神社境内にある小さな社のうち、本殿の祭神とは特別の由緒はない社のことです(由緒がある社は摂社といいます)。
大国社はちょうど50年前の1969年の創建ですが、なぜ大豊神社の境内に大国社が創建されたのかの経緯はよくわかりません。

狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

大国社の祭神は大国主命(オオクニヌシノミコト)です。
大国主命が娘をもらう許しをもらうため素戔嗚尊(スサノオノミコト)を訪れたとき、試練として火を放たれ、燃え上がる野原で大国主が逃げ惑っていました。
すると、ネズミがあらわれ、地下の空洞に避難するよう教えられたことで助かったという話しが古事記で描かれています。
そのため、大国主命の神使といえば、ネズミです。

狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

その神話にちなんで、大豊神社の大国社では、狛犬ではなく狛鼠が鎮座しているのです。
ただし、狛鼠ができたのは大国社創建と同時の1969年と案外最近のこと。
子年かと思いきや、1969年は酉年なので関係ありません。

それ以来、子年を迎える度に大豊神社の狛鼠が話題となり、子年には初詣に多くの参拝者が集まるようになったのです。
しかも毎回大豊神社への参拝者数はどんどん増えています。
先見の明があったというべきでしょう。

 

そもそも狛犬とは

狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

狛犬といえば神社につきものですが、そもそも狛犬とはいったい何なのでしょうか。

一般に、社殿の両側にある犬型の像の一対を「狛犬」といいますが、厳密には向って右側が「獅子」で左側が狭義の「狛犬」です。
狛犬の源流をたどれば、古代インドやエジプトなどで神域を祀る守護中としてライオンの像を置いたことに遡ります。
あの有名なスフィンクスも元をたどれば同じものであるとも言われます。

仏教の伝来とともに、日本にもライオンの像を祀る習慣が渡来しましたが、ライオンがいない日本ではいつしか片方が犬へと変わったのではないかと言われています。
左右の像には名前だけではなく、造形上もいくつか違いがあります。
向って右の獅子は口を開いた阿形(あぎょう)、向って左の狛犬は口を閉じた吽形(うんぎょう)なのがお約束です。
大豊神社の狛鼠も、きちんと阿形と吽形の対になっています。

どちらもなかなかユーモラスな顔をしています。
ネズミが持っている持物(じもつ)にもちゃんと意味があります。
右の阿形の狛鼠が持っているのは巻物で、学問を意味します。
左の吽形の狛鼠が持っているものは水玉で、長寿を意味するといいます。

 

椿が飾られてかわいらしい狛鼠

椿と狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

椿と狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

大豊神社の狛鼠が人気の理由は、単に珍しいということだけではありません。
秋から春にかけて、狛鼠の頭や足元に美しい椿が飾られるというのも大きな理由です。
子年に限らず、大豊神社の狛鼠はインスタ映えスポットとしても人気が上りつつあります。

四季を通じて花の美しい大豊神社ですが、中でも椿は多彩な品種が植えられています。
大豊神社の背後の山は椿ヶ峰といい、もともとは椿ヶ峰がご神体でした。
別名を椿ヶ峰天神ともいいます。
そのため、特に大豊神社では境内に椿をたくさん植えているのでしょう。

椿と狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

椿と狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

ポトリと落ちた椿の花が、狛鼠の頭の上や足下に飾られます。
白や赤、ピンク、まだら模様などの多彩な椿で美しく彩られます。
ちょうど髪飾りのようで、もともとかわいらしい狛鼠が、よりいっそう愛らしくなります。

椿と狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

椿と狛鼠(こまねずみ) 撮影:MKタクシー

大豊神社境内では、紅葉シーズン頃からは、太神楽(だいかぐら)など早咲きの品種が咲きはじめ、5月に散る紀州司などの遅咲きの品種まで、実に半年にわたって境内を彩ります。
といっても、椿の季節でも大豊神社は静かな神社です。
大混雑するのは12年に一度のお正月だけで、他は桜のシーズンも紅葉のシーズンも静かな穴場スポットです。

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

 

 

狛鼠だけではない大豊神社のおすすめポイント

境内には珍しい狛鳶・狛猿・狛狐も

狛鳶(こまとび) 愛宕社 撮影:MKタクシー

狛鳶(こまとび) 愛宕社 撮影:MKタクシー

大豊神社では狛鼠ばかりが有名ですが、実は他にも変り種があります。

同じく大豊神社の境内末社である愛宕社の前には、狛鳶(こまとび)が鎮座しています。
その鋭いくちばしから、カラスなどではなく猛禽類であることは分かりますが、鷲(ワシ)なのか鷹(タカ)なのか隼(ハヤブサ)なのか分かりづらいかもしれません。

大豊神社はどうして狛鳶を置いているのか…
愛宕神社といえば、天狗信仰の本場です。
そして天狗は鳶の姿で描かれることも多いほど縁があるため、大豊神社の愛宕社を守るのは狛犬ではなく狛鳶になったのです。
他ではほとんど見られない狛鳶ですが、これも1972年と新しいものです。
鳶年がないこともあって、狛犬と比べると知名度は格段の差があります。

狛猿(こまざる) 日吉社 撮影:MKタクシー

狛猿(こまざる) 日吉社 撮影:MKタクシー

続いて、大豊神社の境内末社である日吉社の前に鎮座しているのが狛猿(こまざる)です。
日吉大社の神使といえば猿であることに由来します。

狛猿は京都に限っても新日吉大社(いまひえたいしゃ)などで見られ、狛鼠や狛鳶ほど希少価値はありませんが、珍しいものであることは間違いありません。
表情も姿勢もユーモラスなのところもおすすめポイントです。
子年には遠く及びませんが、申年の初詣シーズンには例年より多くの参拝者が大豊神社へと訪れたそうです。

狛狐(こまぎつね) 稲荷社 撮影:MKタクシー

狛狐(こまぎつね) 稲荷社 撮影:MKタクシー

最後に、大豊神社の境内末社である稲荷社前の狛狐(こまぎつね)です。
狛狐はお稲荷さんにつきものなので、全国津々浦々で見られるものです。
そんなありきたりな狛狐ですが、椿が飾られただけでインスタ映えスポットへと変身です。
なかなかきついお顔をした狛狐ですが、椿の髪飾りが添えられただけでかわいらしい姿へと変身します。
狐も十二支には入っていません。

十二支? 撮影:MKタクシー

十二支? 撮影:MKタクシー

さらに、大豊神社境内入口付近の灯籠の足下には、何やら動物の人形が並んでいます。
もしかして十二支が揃っているのか?と思って良く見たら違いました。
まず、数が11個なので足りません。それにひとつは動物ではなく金平糖です。
並んでいる動物も、巳(ヘビ)、ステゴザウルス、未(ヒツジ)、申(サル)、午(ウマ)、子(ネズミ)、巳(ヘビ)、午(ウマ)、酉(ニワトリ)です。
丑(ウシ)、寅(トラ)、卯(ウサギ)、辰(龍)、戌(イヌ)が足りていません。しかも十二支ではないステゴザウルス・・・。
なお、これは2019年11月30日現在の情報です。
2020年のお正月には、もしかしたら十二支がコンプリートされているかもしれません。

 

四季を通じて美しい花で彩られる大豊神社

大豊神社は狛鼠が有名ですが、実は狭いながらも四季を通じて花の美しい神社としても知る人ぞ知る存在です。
木や株ごとに丁寧にネームプレートを付けてくれているので、初心者でも勉強になります。
初詣シーズン以外や子年以外にも是非大豊神社を訪れてみてください。

 

大豊神社の春
枝垂桜と枝垂梅 3月27日 撮影:MKタクシー

枝垂桜と枝垂梅 3月27日 撮影:MKタクシー

春には、大豊神社本殿の前を枝垂桜と枝垂梅が彩ります。
どちらも珍しいものではありませんが、大豊神社の枝垂桜は開花が早く、枝垂梅は開花が遅いという特徴があり、概ね同時期に見頃を迎えます。
京都では普通開花期が異なる桜と梅が同時に見られるという点で、隠れた人気があります。

椿(四海波) 4月7日 撮影:MKタクシー

椿(四海波) 4月7日 撮影:MKタクシー

遅咲きの椿も見頃を迎えます。
四海波(しかいなみ)、神代椿(かみよつばき)、五色八重散椿(ごしきやえちりつばき)、紀州司(きしゅうつかさ)、源内黒(げんないくろ)、寒陽袋(かんようたい)などの品種が5月まで次々と咲き誇ります。
境内だけではなく、参道両脇にもたくさんあきます。

 

大豊神社の夏
アジサイ 6月26日 撮影:MKタクシー

アジサイ 6月26日 撮影:MKタクシー

初夏には、境内へと至る参道の脇が青いアジサイで彩られます。
ガクアジサイや渦アジサイも見られます。

木槿(ムクゲ) 9月17日 撮影:MKタクシー

木槿(ムクゲ) 9月17日 撮影:MKタクシー

晩夏になると、境内各所でムクゲが見頃を迎えます。
白、ピンク、紫、赤など多彩なムクゲで彩られます。

 

大豊神社の秋
紅葉 11月29日 撮影:MKタクシー

紅葉 11月29日 撮影:MKタクシー

秋には、大豊神社境内のモミジが赤く染まります。
哲学の道、法然院、永観堂など、近隣の名だたる紅葉スポットと比べると、ボリュームには劣りますが、境内を華やかに彩ります。

 

大豊神社の冬
椿 2月18日 撮影:MKタクシー

椿 2月18日 撮影:MKタクシー

晩秋にはサザンカが咲きはじめ、続いて冬も深まると椿が咲き始めます。
狛鼠の頭の上が賑やかになる季節のはじまりです。

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

 

拝観情報

拝観時間日中随時
拝観料境内自由
TEL075-771-1351
住所京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町1
アクセス市バス「宮ノ前町」より徒歩5分

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

 

 

おわりに

伏見稲荷大社や平安神宮、八坂神社など初詣スポットが目白押しのお正月の京都。
桜や紅葉シーズンほどではありませんが、京都はたくさんの人が集まります。一方で交通機関は休日ダイヤでいつもよりも本数が少な目です。
タクシーなら、京都市内を自由自在に移動することができます。

MKの観光貸切タクシーなら、京都のお正月を心行くまで楽しむことができます。
観光・おもてなしのプロといっしょに一味ちがう京都旅行を体験してみませんか?

MKの観光貸切タクシーの詳細・ご予約はこちら

この記事のタグ

この記事が気に入ったらSNSでシェアしよう!

関連記事

まだ知らない京都に出会う、
特別な旅行体験をラインナップ

MKタクシーでは様々な京都旅コンテンツを
ご用意しています。