MK新聞の社説記事「MKタクシー憲章で4つの約束を守り お年寄りを大切にする原点に戻ります」2009年1月16日号
目次
MKタクシーの車載広報誌であるMK新聞の2009年1月16日号に掲載された社説記事の全文です。
「タクシー再規制は事業者の創意工夫の放棄」と題して論じています。
MKタクシー憲章で4つの約束を守り お年寄りを大切にする原点に戻ります
エムケイ株式会社 代表取締役社長 青木信明
この度、MKグループでは「MKタクシー憲章」をつくり、①安全運転、②挨拶、③美化、④親切の四項目をMKタクシー社員の基本行動と定めました。
タクシーに対する市民の声を社員教育に活かせなかった反省
MKタクシー憲章をつくるに先立ち、私たちMKグループ一同として深く反省すべきことがありました。それは京都新聞に掲載された読者の声の欄にて、お体の不自由なお年寄りの方がタクシーから降車される際にまったくドライバーはお手伝いをせずに傍観しているのみで、見かねた通行中であった投書主が手を貸された、という内容でした。
その投書にはタクシー会社の名前は書かれておらず、私どもは何の根拠もなくきっとMKタクシーのことではないだろうと、全社的な見直しをいたしませんでした。
時が経過するにつれよくよく考えてみますと、投書を他人事のようにとらえ、日頃より社員教育に努めているからきっと大丈夫だという身勝手な過信であったことに気付きました。今では弊社のことであったと受け止めております。ご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げますとともに、今一度役職員社員全員がサービス精神の原点に立ち返る所存です。
MKタクシー憲章の制定とお客様への4つの約束
これは一部の不心得なドライバーという問題ではありません。私をはじめとして多分大丈夫だろうという体質、会社全体の教育に対する取組み姿勢の結果であり、MKの原点である何事も教育材料としてとらえる習慣が薄れつつある状況であったのです。
そしてこのことは一社の問題ではなく、京都のタクシー全体が利用者から不信の目で見られる、ということです。信頼回復にはこれまで以上に汗をかく覚悟でございます。
MKの原点をもう一度考え直したときに、冒頭に挙げた安全運転、挨拶、美化、親切の四つに集約されることが分かりました。そしてこれらMKのサービスのエッセンスを簡潔にまとめてお客様との約束といたしました。
①安全運転
私たちは交通ルールを遵守し、安全第一でお供いたします。
②挨拶
私たちは笑顔の挨拶と丁寧な言葉遣いで、氏名を名乗り、行先を確認復唱し、ご降車時にお忘れ物がないようお声がけいたします。
③美化
私たちは「掃除が文化」と考え、身だしなみを清潔にし、車内清掃を徹底し、いつも清潔な車両をご提供いたします。
④親切
私たちは親切丁寧な接客を心がけ、お年寄り・お体の不自由な方の乗降を介添えし、女性の方・お子様にも安心してご乗車いただけるよう応対いたします。
これら4つの約束を徹底いたしますので、お客様におかれましては、お叱りの言葉があればお気軽に会社までお知らせください。
緊急雇用創出、全国展開するも 足元のサービスは常に見直すべき
私たちMKグループは昨年、新たに福岡、滋賀、札幌、広島、横浜への進出を表明し、また先月には1万人の緊急雇用創出を打ち出しました。
ところが規模は拡大してもサービス内容がお客様に評価されないものになってしまっては、MKタクシーの拠って立つところが失われます。この度の投書とそれに対する私どもの反省によって認識を新たにしたことは、またとない機会であったと考えています。今後とも気を引き締めてまいりますので、MKタクシーをご利用の皆様方、市民の皆様方におかれましては厳しいご指導を賜りますようよろしくお願いいたします。