通が教える「祇園祭」のちょっとディープな楽しみ方

目次
祇園祭と言えば、宵山と山鉾巡行が人気です。しかし、祇園祭の楽しみ方は宵山の山鉾鑑賞や山鉾巡行の辻回しなどだけではありません。
京都で一ヶ月にわたって開催される祇園祭にはいろんな楽しみ方があります。
ちょっとディープな楽しみ方を紹介します。
祇園祭のちょっとディープな楽しみ方
祇園囃子が聞こえてくるといよいよ祇園祭シーズンに

祇園囃の練習風景 撮影:MKタクシー
7月の日暮れ頃になると、あちこちから聞こえてくるのが祇園囃子(ぎおんばやし)。
いわゆるコンチキチン。祇園祭の宵山と山鉾巡行で京都人にはおなじみです。
練習自体は年間を通じて行われていますが、7月になると各山鉾の会所での本格的な練習がはじまります。
「二階囃子」とも言われ、四条界隈をぶらりと歩いていると、山鉾の会所二階から囃子が聞こえてきます。
祇園囃子が聞こえてくると、京都人でなくとも京都を訪れた人々は一気に祇園祭モードへと突入します。

船鉾の祇園囃子 撮影:MKタクシー
二階囃子も実施日程が公開されています。
山鉾によって違いはありますが、例えば長刀鉾の場合、7月1日~4日、6日~8日の18時~21時に行われます。
多彩な演奏からなる祇園囃子
祇園囃子は鉦(びょう)と笛と太鼓からなります。
太鼓がいわば「指揮者」。小さい頃から鉦を始め、笛、太鼓と進みます。
共通のものもありますが、これも町ごとに独自の曲があります。

北観音山 撮影:MKタクシー
希望すれば誰でもさせてもらえるものではなく、縁故筋の推薦がなくては鉾に乗れない場合もあります。
鉦は子供、笛は高校生以上、太鼓は老練な大人と、だいたい分担が決まっています。
祇園囃子は、鉾の上で能や狂言を演じていたことが起源とされます。
「コンチキチン」の囃子は、30曲近くあります。
四条通では、テンポのゆっくりした荘重な「上りバヤシ」、河原町通は、テンポの速い「戻りバヤシ」。
TPOによって演奏も変化します。
じっくりと祇園囃子を聞くのもまた祇園祭の楽しみ方のひとつです。
自慢の品が展示される宵山の「屏風祭」
今は数少なくなった “屏風祭” も行われます。
新町通や室町通などを歩いていると、家の中には明りが灯され、お座敷に屏風などの家宝が飾られていることに気が付きます。これが屏風祭です。
この祭は、普段は納戸の奥にしまってある秘蔵の屏風、家宝を座敷に広げ、道往く人に公開するものです。
秘蔵の品をそっと拝見する年に一度の機会です。
このときばかりは無礼構で、玄関先まで入って見せてくれる家もあり、京都人の心意気を示します。
屏風祭を眺めながら歩くのも祇園祭の楽しみ方です。
14日あたりから、夜店が立ち、お守り付きちまき、縁結びのお守り、絵馬、手拭い、扇子、パンフ、ハガキなどの祇園祭グッズが売り出されます。
新町、室町界隈は、宵山では人波でごったがえします。
それぞれの山にあるストーリーを追う

能の演目「橋弁慶」に取材した橋弁慶山 撮影:MKタクシー
山鉾のうち山を注意して見ると、それぞれにストーリーがあることがわかります。
飾りの美しさを楽しむだけではなく、視点をかえて見ると、またちがったおもしろさがあります。
じっくりストーリーを理解するのも祇園祭の楽しみ方です。
すべての山のストーリーを追っていくには、半日程かかります。
山鉾巡行の前に、ぜひ見ておきたいです。
鉾の高台から見下ろす町並みは、いつもと違って見えるといいます。
祭りの好きな人たちならではの弁です。
祭の拠点となる各町の会所

放下鉾の会所 撮影:MKタクシー
祇園祭の準備や人形、その他の飾りの準備は、町家と呼ばれる各山鉾の町会所ですべて賄います。
本来は町家に鉾を保管しておくのですが、今は多くの鉾、山は八坂神社の蔵にしまってあります。
祇園枝垂桜の北東側にある建物が山鉾が収蔵されている蔵です。

占出山の町会所 撮影:MKタクシー
祇園祭では、町会所でご神体とそれぞれ秘蔵の宝が披露されます。
ぜひ町会所にもお参りしてください。
34基の山鉾、1基の休み山それぞれにストーリーがあるのがわかります。
ひとつひとつ追うのも祇園祭の楽しみ方です。
宵山ではぜひ、山や鉾に上がってみてください。
例えば月鉾。江戸中期の絵師、円山応挙が手がけた屋根裏の装飾を見ることができます。そう、応挙も祇園祭を支えた町衆だったんですね。

菊水鉾お茶席の「したたり」 撮影:MKタクシー
菊水鉾のお茶席では、祇園祭にちなんだ「したたり」をいただくことができます。
鉾町の氏子でもある亀廣永のお菓子で、アクの除かれた透明な黒砂糖の味わいを寒天で閉じこめた琥珀羹です。(菊水鉾のお茶席は例年7月13日~16日)
おわりに
MKトラベルが案内する宵山散策ツアー
祇園祭・前祭の宵山が行われる2025年7月14日(月)~16日(水)の3日間、「<祇園祭>山鉾・屏風祭 夜の散策 鑑賞ツアー」が催行されます。
祇園祭に詳しいMKトラベルのスタッフが宵山の山鉾や屏風祭をご案内するガイドツアーです。
英語でのガイドも可能です。
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夏の1ページを彩る祇園祭、やっぱり似合うのは浴衣姿です。
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京都観光には観光貸切タクシーもおすすめです。
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2021年7月15日(木)12:15より、MKタクシー公式インスタグラムで「祇園祭の山鉾めぐり~四条界隈を歩きながら~」のインスタライブを配信しました。
祇園祭山鉾連合会と南観音山保存会の役員にガイドいただきながら、山鉾を巡りました。