百人一首の聖地を臨む、「嵯峨嵐山文華館」でディープな和歌の世界へ
目次
京都の嵐山エリアにそびえる小倉山(おぐらやま)の名前はみなさんもどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
小倉山と言えば「百人一首」。
実は百人一首にはたくさんのバージョンがあるのですが、一般には藤原定家(ふじわらのていか)が小倉山の山荘でまとめた小倉百人一首が有名です。
かつて貴族の別荘地だった嵐山ではたくさんの和歌が詠まれました。
そんな和歌の聖地・嵐山には、百人一首に関する展示を行う美術館「嵯峨嵐山文華館(さがあらしやまぶんかかん)」があります。
嵯峨嵐山文華館について
2018年11月にリニューアルした嵐山の「嵯峨嵐山文華館」。
以前は「時雨殿」と呼ばれ、2006年に百人一首をテーマとした博物館として開館しました。小倉百人一首に関する展示を見られる博物館としてだけでなく、競技かるたの大会会場として競技者やファンに親しまれてきました。
藤原定家による小倉百人一首の編纂から、マンガ「ちはやふる」で人気に火が付いた競技かるたに至るまで、小倉百人一首のはじまりから現在までの百人一首の歴史について学ぶことができます。
開館時間 | 10:00~17:00(最終入館16:30) |
入館料 | 一般・大学生:900円 高校生:500円 小・中学生:300円 |
休館日 | 火・年末年始・展示替期間 |
TEL | 075-882-1111 |
住所 | 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11 |
アクセス | 京福電鉄「嵐山」より徒歩5分 阪急「嵐山」より徒歩13分 JR「嵯峨嵐山」より徒歩14分 |
常設展「百人一首ヒストリー」
はじめに常設展の「百人一首ヒストリー」へ。
こちらでは小倉百人一首の誕生から現在の競技かるたに至るまで、百人一首をとりまく歴史の流れが解説されています。
ここで気になるものを発見。これ、なんだか分かりますか?
これは江戸時代前期に作られた手書きの百人一首かるた札です。
江戸時代に作られたものなのにこれだけ綺麗な状態で残っていることに驚きました。
ガラスケースに展示されている百人一首の和歌は、ひとつひとつ英訳されています。
和歌の前には詠み人の歌人を再現したミニチュアの可愛らしい人形も。
情景が浮かぶような美しい日本語を英語で表現するのは難しいだろうな、と思いながら展示を見て回っていると…
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む
この和歌の英訳が他の和歌の英訳より改行が多めになっているのを発見しました。
(これは寂しくて長く感じる夜を改行で視覚的に表現しているのでは?)と個人的に想像。
百人一首の作品そのものだけでなく、展示の見せ方にも何とも言えない美しさを感じました。
百人一首を知らない人でも新しく興味を持ってもらえるのではないでしょうか。
ミュージアムショップのグッズも魅力的
嵯峨嵐山文華館のミュージアムショップでは、百人一首に関するグッズが販売されています。
私が気になったのは、百人一首に詳しい人が見れば隣り合う歌人や和歌の関係性が分かるクリアファイルとどこか可愛らしい雰囲気の百人一首かるた。
他にも百人一首や開催中の企画展に関するオリジナルグッズや関連書籍なども販売されています。
ミュージアムショップのみのご利用も可能なので、嵐山ならではの京都観光のお土産探しにもご利用ください!
ミュージアムカフェ「嵐山OMOKAGEテラス」でほっこり
嵯峨嵐山文華館併設のカフェ「嵐山OMOKAGEテラス」は2019年6月にリニューアルオープンしたばかり。
お庭に面した開放感あふれる空間でごゆっくりお食事をいただけます。
フードメニューもドリンクも種類が充実。
OMOKAGEカフェのみの利用も可能です。
おわりに
嵯峨嵐山文華館は日本でも類のない百人一首の博物館です。
嵐山でも渡月橋や天龍寺など代表的な京都の人気スポットが集まるエリアにあるので、観光ルートにも組み込みやすいです。
百人一首を構成する和歌からは、たくさんのことが感じ取ることができます。
詠み人が見た風景、感情、そしてその時代の世相や人々の生活など…
百人一首はさまざまな日本の文化と歴史がつまった作品集です。
百人一首のファンの方にもそうでない方にもおもしろい百人一首に関する展示がたくさんあります。
嵐山観光にお越しの際はぜひ訪れてみてください。
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